行政保健師が行う「訪問指導」について詳しく解説!ポイント4つ

行政保健師 訪問指導
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行政保健師の仕事の一つとして「訪問指導」があります。

企業や学校で働く保健師にはあまりない事かもしれませんが、行政では地域や家庭に出向いて健康問題について指導することがあります。

このページでは、行政保健師にとっては大切な仕事の一つである「訪問指導」について説明します。

 

1.行政保健師の訪問指導って何をするの?

赤ちゃんの家庭訪問をする保健師

行政保健師が保健指導をする対象者は、赤ちゃんから高齢者までその地域に住んでいる方全員となります。

その方の自宅に伺って、健康についての相談を受け付けたり、予防のための保健指導をしたりします。

 

(1) 新生児の訪問指導について

新生児への訪問指導では主に、

  • 首のすわりや追視の発達状況
  • 母乳やミルクの量を確認し、体重測定をして栄養状態

などをチェックします。

また、栄養状態により母乳やミルクの量を指導したり、予防接種について保護者に説明したりします。

 

補足!

ポイント

新生児訪問の際には、母親の様子も観察します。育児に対する姿勢はどうか、産後うつなどになっていないか、育児を支援してくれる人はいるか周囲の状況も把握します。

 

(2)成人への訪問指導について

成人対しては、健康診断の結果などを必要に応じて自宅へ伺い説明し、生活習慣病の予防のための指導をします。また、血圧測定なども行います。

その際は、行政保健師だけではなく、管理栄養士を連れて一緒に訪問指導に行く場合もあります。
 

言語障害がある対象者の場合

言語障害などの機能訓練が必要な方には、言語聴覚士といった専門職の先生と一緒に訪問する自治体もあります。

 

精神疾患を持つ対象者の場合

精神疾患を持つ方への訪問指導では、在宅での生活が送れているか、症状は悪化していないか、必要なサービスが受けられているか確認します。

 

(3) 65歳以上の高齢者の訪問指導について

65歳以上の高齢者の場合、介護保険利用者や介護予防が必要と思われる方は、地域包括支援センターの行政保健師が訪問して介護予防に関する内容を指導します。
 

その他の訪問指導について

その他、

  • 結核などの感染症や難病疾患を持つ在宅患者
  • 低出生体重児の赤ちゃん
  • 障害を持つ子ども

にも訪問し、在宅での生活が適切に送れるよう保健指導をします。

 

2.訪問指導に携わるメリット

車で家庭訪問する保健師

行政保健師が訪問指導に携わるメリットは以下の通りです。
 

対象者の実態把握ができる

その対象者の自宅に訪問することで、実際にどのように地域で生活しているのか把握することができます。

そして、その方にとって一体どのような支援が必要であるか、明確にすることができます。

 

ポイント!

ポイント

家族構成はどうか、地域とのつながりはあるのか、キーパーソンは存在するのか、実際に訪問し伺うことで様子が知れます。

 

 対象者や家族と信頼関係を築ことができる

最初の訪問では気を遣われたとしても、回数を重ねると次第に相手も心を開いてくれることもあります。

そこは、保健師として腕の見せ所でもあります。外では話せないことも家では話してくれることもあります。また、その対象者だけでなく、家族とも仲良くなり頼ってもらえることもあります。

 

地域の方とも繋がるができることもある

訪問指導を続けていくと、その対象者や家族だけでなく、ご近所さんといった地域の方とも交流が図れることもあります。地域の方から「近所の○○さんを最近見かけなくて心配」なんて話が迷い込んで来ることも実際にありました。

 

3.訪問指導に携わるデメリット

玄関で拒否する女性

上記のように、対象者の方とより親密になれるのが訪問指導のメリットですが、一方で以下のようなデメリットもあります。

 

 訪問すること自体嫌がられることがある

地域に暮らす人みんなが気軽に訪問指導を受け付けてくれる訳ではありません。中には完全に拒否されることもあります。

玄関先で話をできることもありますが、暑い日や寒い日でも玄関先ばかりだと、こちらも体力的につらくなります。
 

やっとの思いで自宅に入っても・・・

何度も伺い説明し、やっとの思いで自宅の中に入れたとしても、足の踏み場の無いゴミ屋敷だったこともあります。

 

 一人での訪問指導は危険を伴うこともある

保健師の訪問指導は一人で行くことが多いですが、精神疾患やアルコール依存の方、家族の理解がないなどの場合は危険を伴うこともあります。

そのような時は、自宅の中に入らず玄関先のみの訪問となります。ドアに足を挟んで中に引っ張られないように自分の身を守る、といった内容を実際に保健師の養成学校でも教わりました。

 

上司や同僚に同行してもらうことも

一人での訪問指導が危険と最初から判断が出来れば、上司や同僚を頼り、一緒に同行してもらえるようにします。男性職員だと相手も身構えるので、非常に頼りになります。

 

4.行政保健師が訪問指導を行う際の注意点

聴診器と家

最後に、行政保健師が訪問指導に携わる際の注意事項を解説していきます。

 

 事前準備を入念に行う

必要な物をうっかり忘れて取りに帰ると時間のロスです。二度手間にりますし、訪問の時間に遅刻するなんてこともあります。

遅刻すると相手に迷惑をかけ、信頼を失うので要注意です。
 

自宅へ伺うルートを決めておく

どのようにして自宅に伺うか決めておきます。車や自転車、バスといった交通機関、徒歩などでどのような経路をたどるか、ルートの確認は大事です。

よっぽど心配であれば、事前に下見をしておくことも必要です。訪問先周辺の地理に詳しい人が周りにいれば、よく道順を教えてもらうといいです。車や自転車であれば、事故を起こさないよう気をつけます。

 

 身だしなみに気を付ける

当たり前ですが、派手な身なりは厳禁です。訪問指導に伺っているのに、何しに来たのか、と相手に不信感を与えます。メイクは適度に、アクセサリーは結婚指輪をする程度とします。

また、髪をまとめるといった配慮も必要です。

 

補足!

ポイント

あまり掃除が行き届いていない家も割とあるので、私服で訪問するのであれば着替えを準備をしておくと良いです。

 

その他の注意事項

その他、個人情報の管理には気をつけます。メモやカルテを訪問先に忘れてくることのないように気をつけます。

また、滞在時間にも注意が必要です。指導したい内容が多くあり、もっともっと話しておきたい時もあるかもしれませんが、長時間になると相手も疲れます。30分~1時間適度に調整し、次回の訪問指導につなげます。

 

まとめ

行政保健師は地域住民の健康を守るために、訪問指導を行います。疾病や介護の予防、子どもの発達の把握のため、訪問指導を繰り返します。そして、対象者が住み慣れた地域で生活するため健康問題に取り組み、解決していく手助けをしているのです。

また、どんな現場や家庭に遭遇しても、冷静に対処できるタフな心が必要であることも覚えておきましょう。

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保健師 みーた

大学病院の看護師をしていましたが保健師養成学校へ進学し、保健師の道へ進みました。看護師、保健師のキャリアは同じくらいあります。現在は結婚し、出産のため退職しています。保健師の皆様へ役立つ情報を発信していければと思います。

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