今回は「産業保健師あるある」を挙げていきます。
今、産業保健師として働いている方にも、これから産業保健師への転職を検討している方にも、楽しんでいただけたら幸いです。
1. 社員証、名刺入れなどの小物に力が入る!
病院ではナース服に着替えたり、夜勤があるから化粧なしで行ったりと、わりとラフな格好で行っても注意されることは少ないでしょう。
しかし、そんな病院とは異なり、産業保健師が勤務する「企業」は、服装規定が厳しいです。スーツやオフィスカジュアルな服装で出勤するため、きちんとした服装になります。
そのためか、社員証ホルダーや名刺入れ、デスク周囲の雑貨など、看護師の時には持たなかった小物にこだわる人も多いです。
自分だけの加湿器や扇風機を使っている人もいる
私も働き始めてからすぐに、自分の好きなブランドの社員証ホルダーと名刺入れをそろえて購入し、使いやすいかわいいペンや付箋を使うようになりました。最近はUSB差込口を利用し様々なオフィス家電が販売されており、自分だけの加湿器や扇風機を使っている人もいます。
2. 産業保健師になると医療行為が怖くなる
産業保健師になると、医療行為をする機会は極端に減ります。
健診を外部委託している企業では、採血することもほとんどなくなります。そのため医療行為をすることが怖くなってしまいます。
私は今の職場で産業保健師として「採血」をすることはよくあるので、採血行為に関しては大丈夫ですが、サーフロー点滴留置や静脈注射をすることには自信がなくなってしまいました。これらについては準備物品や手順を見直さないと心配です。
最新の治療法や検査法にうとくなりがち
産業保健師の仕事は、病気の予防や、生活習慣病にならないための指導が中心になります。
そのため、最新の治療法や検査法にうとくなりがちです。特にジェネリック薬品が増えているので、内服薬の名前がわからないことも多いです。
3.周囲に保健指導をしてしまう、健診に行くように熱く語る
産業保健師は生活習慣病の怖さや健診の重要性をよく知っているので、家族や友達に熱心に伝えがちです。
とくに若い20~30才代の産業保健師の周囲にいる人は暴飲暴食をしたり、肥満を放置していたり、健診を受けていなかったりする人が多くいます。
そのことが健康を害している、将来の病気の原因になっているという自覚がありません。
ですから、お酒の席など、仲良い友達だからこそ、おせっかいと思われるかもしれませんが、産業保健師の仕事で培った知識をフルに活かして減量や禁煙を勧めてしまいます。
4.どうやって就職(転職)したのかよく聞かれる
産業保健師は、看護師に比べて希少な仕事であり高倍率の求人です。そのため、どうやって就職(転職)したか聞かれることが多いです。
特に看護師から転職した場合は、看護師仲間から転職した流れ、業務内容や給料など細かく聞かれます。
周りに産業保健師が少ないため、リアルな声として、興味があって、聞かれることが多いです。
5. 周囲に産業保健師の仕事内容を理解されにくい
職業が看護師といえば、誰もが病棟やクリニックの看護師で病気や怪我人のお世話をしているとイメージできます。
しかし、産業保健師と言っても、どういう仕事をしているか分からないと言われることが多く、また説明しても理解されにくいです。
そもそも産業保健師を雇用している企業が限られているため、身近に感じないのも要因の1つでしょう。
病院の看護師でさえ理解していない
病院の看護師でさえ、どのような仕事をしているか分からないと言われることがあります。私がよく言われるのが「会社の保健室に常駐して急病人の対応する人」「健康診断にて身体計測や採血する人」です。
それらの業務をしている産業保健師もいる一方、保健指導やメンタルヘルスケアを中心に業務している産業保健師もいます。それを説明して、産業保健師の仕事を理解してもらえます。
6.産業保健師に職場恋愛はそうそうない
産業保健師は企業で働いているため、サラリーマンと出会う機会が多いのではないかと思う人もいるでしょう。もちろん業務上、接する機会はありますが、職場恋愛に発展することはそうそうないです。
これは、会社によっては部署が別の建物にあったり、職場巡視のため外出が多かったり、健診では対象者1人と関わる時間が少なかったりするからだと思います。
対象者との関係性を考慮すると「恋愛対象」にならない
また私が産業保健師の職場恋愛がそうそうない1番の理由だと思うのは、長く関わる特定保健指導やメンタルヘルスケアの対象者との関係性です。
特定保健指導対象者は40歳以上であるため、既婚者も多いです。また保健指導やメンタルヘルスケアの対象者は生活改善や心身の安定が必要です。仕事モードで指導に当たっていることもあり、なかなかそういった方を恋愛対象としてみるのは難しいです。
7.産業保健師はアフター5を楽しめる
産業保健師はシフト制ではなく完全週休2日制が多く、定時に上がれたり、残業がすくなかったりする企業が多いため、仕事後のプライベートな時間を有効に活用することができます。
いわゆるアフター5を楽しむことができます。
私も仕事帰りに習い事をしたりエステに行ったり、アフター5を満喫するようになりました。
8.産業保健師は転職を考える人が少ない
産業保健師で、特に「正社員」だと、なかなか求人がないので、次に転職する人はあまりいません。
産業保健師が働くような企業は福利厚生がしっかりしている事が多いので、妊娠出産の場合は産休育休、病気の場合は休職を取って復帰する人が多いです。
やむ得ない事情で、転職を希望する場合は、なかなか転職活動が上手くいかず、病棟に看護師として戻る人もいます。
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