産業保健師は看護師の中でも非常に人気のある職種です。多くの看護師が働く病院の臨床現場とはまた違ったやりがいを得ることができます。ここでは、看護師が産業保健師に転職するメリット・デメリットと、産業保健師の求人の見つけ方について説明していきます。それでは、病院の看護師とは違い非常に特殊な産業保健師の仕事について深く知っていきましょう。
1.看護師が産業保健師に転職するメリット
看護師が産業保健師に転職するメリットをまとめると以下のようになります。
- 病院とは違い落ち着いた環境の中で働くことができる
- 夜勤がないため体力的な負担が減る
- 自分のペースで働くことができる
- カレンダー通りの働き方ができる
病院とは違い落ち着いた環境の中で働くことができる
病棟看護師の経験がある人であれば誰しも、病院の慌ただしさにうんざりし経験があるはずです。しかし、産業保健師になれば、病棟のような喧騒から離れて落ち着いた環境の中で働くことが可能です。病棟勤務に疲れてしまった看護師にとっては、患者さんのナースコールや新人看護師などに振り回されずに仕事ができる環境は、喉から手が出るほど欲しいものかもしれません。
夜勤がないため体力的な負担が減る
どの看護師にとっても、夜勤は体力的にも精神的にも負担であることは間違いないでしょう。当然のことですが、産業保健師になれば、夜勤は絶対ありません。また、基本的にはデスクワークですので、体力的な負担はかなり減るはずです。その分、病院看護師と比較すると給料が劣る面もあるかもしれませんが、夜勤嫌いの看護師からすればそれくらいは目をつめるのではないでしょうか。
規則正しい生活で体調不良とも無縁に!
夜勤によって生理不順や不眠症などの体調不良をきたす看護師は後を絶ちません。産業保健師になれば規則正しい生活を送ることができますので、それだけでも健康体な身体を取り戻せるはずです。
自分のペースで働くことができる
産業保健師はどんな大企業でも雇われるのは多くて2人です。そのため、基本的には自分のペースで働くことができます。自身で仕事の配分を調整することもできますので、女性にとってはかなり働きやすい職場であることは間違いありません。
カレンダー通りの働き方ができる
シフト制の病院で勤務していると「今日って何月何日の何曜日?!」と困惑してしまうことも多いものです。また、休日の休みがとれないことで、一般企業の友人と予定が合わせられないこともあります。
しかし、産業保健師であれば大体カレンダー通りの働き方ができ、また夜勤もないため自分の時間を多く持つことができます。プライベートも十分に充実させたい看護師にとっては、このメリットは大変魅力的なはずです。
2.看護師が産業保健師に転職するデメリット
看護師が産業保健師に転職するメリットをまとめると以下のようになります
- 一人で全て抱え込まなければならないリスクがある
- 企業の経営によって雇用条件が左右される
- パソコンスキルが必要
一人で全て抱え込まなければならないリスクがある
先ほども述べましたが、産業保健師の採用枠は最大2名です。中には企業内に1人しか産業保健師を置いていないケースも多々あります。病院の場合は様々なスタッフと協力し合いながら業務を進めていく必要があり、それは煩わしい反面、心強いというメリットもあります。
産業保健師の場合は、何か困ったことがあってもすぐに相談できるスタッフがいないことも多く、心細い思いをすることもあるでしょう。
一人で仕事をする覚悟がない人にオススメできない
産業保健師は仕事内容から仕事の配分まで、全て自分1人で決定し実行していかなければなりません。そのため、1人で仕事をすることに苦手意識がある人や自信がない人にはオススメできない職種です。
企業の経営によって雇用状況が左右される
産業保健師は企業に務める一職員として扱われます。そのため産業保健師の雇用状況も、その企業に勤めている一般の会社員と同じく左右されます。中には、急に企業が倒産してしまい何の前触れもなく突然職を失ってしまった産業保健師もいます。
転職時には企業の経営状態も把握しておくこと
せっかく産業保健師に転職できたとしても、すぐに倒産され解雇処分になってしまっては元も子もありません。看護師は、一般の就職活動をしたことがないため、一般企業に対しあまり免疫がないのは確かです。しかし、本当に産業保健師を目指すのでればそんなことも言っていられないため、事前に企業の経営状態についてホームページなどでしっかりチェックしておくようにしましょう。
パソコンスキルが必要
産業保健師はデスクワークが基本ですから、パソコンスキルがあることは必須条件です。病院の看護師であれば電子カルテの操作さえできれば、仕事をこなすことが可能です。しかし、産業保健師の場合は書類作成やメール対応などを日々やっていかなければならないため、病院看護師よりも高度なパソコンスキルが求められることを覚えておきましょう。いくらコミュニケーション能力に長けていたとしても、パソコンができないようでは仕事にならない可能性があります。
産業保健師の転職求人の探し方
産業保健師は、募集枠が少ないのに対し応募者が非常に多い傾向になります。そのため、何かしらのコネがあれば積極的にそのコネを活用させてもらうよう動いた方がいいでしょう。しかし現実には、そのようなコネがないことがほとんどでしょう。その場合に、看護師転職サイトを利用することをオススメします。
産業保健師の求人数が多い転職サイトへ登録しよう!
巷には沢山の看護師転職サイトがあります。産業保健師へ転職をしたい看護師は、産業保健師の求人数を多く持っている転職サイトを利用する必要があります。転職サイトにはそれぞれ特徴がありますので、くれぐれも産業保健師を扱っていないサイトへ登録するようなことはないよう注意してください。
まとめ
産業保健師はOLライフに憧れている看護師にとっては、特に魅力的な職種なのではないでしょうか。しかし、上にも述べたように、産業保健師の場合は普通のOLと違い、仕事を一人で完結させなければいけないシーンも多いのです。そういった産業保健師特有のデメリットや特徴も踏まえた上で、産業保健師へての転職活動を行っていくようにしましょう。
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1件の返信
[…] 産業保健師は、会社で働いている社員が心身共に健康な状態で働けるサポートを行うことが求められています。その結果、それぞれの社員が質の良い仕事をすることで企業に利益をもたらすことを企業側は期待しているのです。仕事におけるメリット・デメリットなどについては、看護師が産業保健師に転職するメリット・デメリットと求人の探し方についてもご参照ください。 […]