総合病院や一般病院では、保健師の募集が少ないだけでなく採用された場合でも看護師不足の問題から看護師の業務を依頼されることが多々あります。
その一方でクリニックでは保健師の仕事に従事できる場合が多い為、人気が高く求人が出ると応募が集中し高い競争率になっています。
ここではクリニックへの転職を考える保健師に向けてその注意点をまとめて紹介しています。
【目次】
1.保健師クリニックでの仕事内容
2.保健師がクリニックで働くメリット
3.保健師がクリニックで働くデメリット
4.保健師がクリニックに転職する注意点
5.保健師がクリニックでの募集求人を探す方法
1.保健師クリニックでの仕事内容
保健師を置いているクリニックのほとんとが、健康センターや人間ドッグを行っているところです。昨今はメタボ健診がはじまったことや、予防医学に関心が高まっていることから、クリニックでも健診業務や人間ドックを扱うところが増えてきています。
そのニーズに伴ってクリニックにおける保健師募集も微増傾向にあります。
来院された受診者の対応
クリニックで働く保健師の主な仕事は、健診業務や人間ドックに来院された受診者の対応になります。採血などの健診業務を率先して行ったり、その補助業務を行い健診がスムーズに進行するようにサポートします。
健康診断時のアドバイス
健康診断時に健康相談を受けるのも保健師の仕事です。病気にならないためにはどうすればよいのか、食事や運動の面から具体的なアドバイスを行います。
健康志向が高い受診者が増えたことから、積極的に保健師に健康相談をもちかけてくる受診者もおり、保健師に的確なアドバイスやわかりやすい説明が求められています。
デスクワーク
健康診断に来院していただいた患者さんのデータの管理、健康診断の結果を見て今後どのような健康指導をしていったらよいのかをプランニングすることもあり、デスクワークや雑務の仕事も増えてきます。
看護師の手伝いは少ない
クリニックにて保健師として採用された場合は、職場にもよりますが看護師の仕事を手伝う機会は少なく、保健師の仕事に従事しやすい環境が整っています。
2.保健師がクリニックで働くメリット
クリニックで保健師として働くメリットは、夜勤や残業がなく、妊娠や出産を経ても仕事を続けやすい点です。
保健師資格を持っている男女の割合を見てみると、男性は全体の1割にも満たない少数派です。それだけ女性の割合が多いのは、保健師が看護師と比べても夜勤や土日祝日出勤がほとんどなく、無理せず仕事と家庭を両立できる環境があるからです。
総合病院・一般病院では看護師業務を手伝う機会が多い
総合病院でも一般病院でも保健師として働くことができ、基本的には日勤の勤務、外来や健診センターが開いていない土日祝日はお休みとなるのですが、一般病院や総合病院では入院患者さんがいらっしゃるため、24時間365日看護に従事する必要があります。
多くの一般病院や総合病院にて看護師の不足が顕著になっており、看護師資格を持っている保健師も人手が足りない時は看護師として働く機会が出てきてしまうのです。そのため一般病院、総合病院に勤務した場合、完全に夜勤や土日祝日の勤務を避けることが難しくなるのです。
クリニックでは保健師の業務に従事できる
クリニックの場合は、土日や祝日に開院しているところは少なく、また入院患者もいないため夜勤をする必要がありません。そのため、希望通り土日祝日や夜勤をせずに保健師業務に従事することができます。
また、クリニックの場合は一般病院よりも看護師が不足している職場が少ないため、看護師業務を手伝わされる機会も少ないのです。
3.保健師がクリニックで働くデメリット
クリニックは保健師にとって人気の職場ですが、そこで働くデメリットもあります。ひとつは休日に関して融通がききにくい点です。クリニックでは平日と土曜日の診療がメインとなるため、土曜日も出勤しなくてはいけなくなります。
平日の休みが取りづらい
クリニックでは日曜日と祝日休みの職場が多いため、平日の休みが取りづらくなります。さらに、土曜日も夕方まで診療を行っているクリニックもありますので、お子さんの都合に合わせて土曜日も休みたいという保健師さんにとっては働きにくいと感じるでしょう。
事務作業や雑用を任されることもある
仕事内容に不満を感じることもあります。看護師の数が不足しており、保健師が看護業務を手伝うケースは少なくありませんが、他にも事務や雑用といった保健師や看護師の資格を持っていなくてもできるような仕事を任せられることがあります。
保健師専従として仕事に従事されていた方は、せっかくの知識や経験を十分に生かせないのです。
求人が少なく就職するのが難しい
そしてクリニック自体に保健師の求人件数が非常に少ないため、就職するのにも苦労します。求人が出てきても人気があるため、すぐに募集がいっぱいになってしまったり、応募できたとしても競争率が高く、せっかく保健師の資格を持っていても仕事を得るまでに苦労する可能性が高いのです。
4.保健師がクリニックに転職する注意点
クリニックに転職を希望されている保健師の方もいらっしゃいますが、求人が大変少ないため良さそうな求人を探すのに時間がかかる場合があります。日勤勤務のみのクリニックは、保健師だけでなく看護師にとっても人気の求人であり、募集が出ても倍率が高く面接などで落とされてしまう可能性も少なくありません。
看護師よりも狭き門
クリニックといっても保健師を必要としているクリニックは健診や人間ドックに対応しているクリニックに限られているため、看護師よりもさらに狭き門となります。クリニックでの保健師業務の人気があるのは、保健師として専業で従事できる可能性が高いからです。
採用されれば保健師の仕事に従事できる
一般病院でも総合病院でも保健師の専従募集はあるのですが、看護師が不足している職場も少なくはなく、看護師の人材が足りない時は保健師も看護の仕事に従事する必要性が出てきます。
一方でクリニックの場合、看護師の数が十分足りている職場が多いため、そういった場所を職場として選べば保健師としての仕事に専門で従事することができるのです。
常に最新情報をチェックする
求人情報自体が少なく、さらには狭き門となっているため、小まめに求人情報をチェックして良い求人が見つかったらすぐに応募できるように準備を整えておくことが、クリニックに保健師として転職するコツになります。
5.保健師がクリニックでの募集求人を探す方法
保健師がクリニックの求人募集を探す時は、転職支援サイトを利用した方が転職活動が円滑にすすみやすいです。
転職支援サイトを利用した方が良い理由
その理由は、求人の情報収集力に優れている点と、転職支援のサポートが手厚いからです。クリニックの保健師求人件数は非常に少なく、しかも人気の求人であることから、募集が殺到することもあり仕事に就くのはかなり狭き門となっています。
自分で求人を探すこともできるのですが、転職支援サイトでは求人の情報収集力も優れていますので、求人募集を自分で行うよりもより良い求人情報を集めることが可能になります。
ポイント!
募集が殺到した場合でも、面接指導や履歴書の書き方まで転職支援サイトが細かく指導してくれるため、面接や応募書類で選考にかけられたときの対策が取れるのです。
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