産業保健師として働いている人の中には、退職をしたいと思っていても会社側からしつこく引き止められてしまい、なかなか辞められないと悩んでいる方もいらっしゃるのではないでしょうか?
そこでこのページでは、産業保健師が転職を引き留められてしまう主な理由と引き留めにあわないための対処法を紹介していきます。
1. 産業保健師が転職を引き止められる理由
一体なぜ、産業保健師は企業から転職を引き留められてしまうことがあるのでしょうか?
後任者を雇うコストを削減したいため
産業保健師が転職を引き止められる理由はたくさんありますが、まずは後任者を探すことが難しく、経費もかかるからということが挙げられます。
後任者は募集すれば来ることは来ますが、企業は新しい後任者にまた一から会社の社風や仕事のやり方に慣れてもらわなければならないので、出来るだけ同じ人間に長く勤めてもらいたいと考えています。
引き継ぎ期間は給与を二人の産業保健師に対して支払わなければならないことや人材紹介エージェントに紹介料を支払わなければならないことから、なるべくコスト削減のために産業保健師の転職を思い留まってもらおうとします。
2. 産業保健師の退職時に良くある引き止め事例
産業保健師は退職時にスムーズに辞められる場合もありますが、企業から引き止められることもあります。
「後任を見つけるまで待ってほしい」
その事例として、例えば「後任が見つかるまでもう少し待ってほしい。」という場合があります。
後任を見付けるまでには、看護師転職求人サイトに募集を出したり、人材紹介エージェントに連絡して、適した人材を紹介してもらう必要があります。そして、面接をして企業理念などに賛同する適任者を見付ける必要があります。更に引き継ぎ作業も必要となります。
この一連の流れには時間と労力と経費を要するので、「後任が見付かり、しっかりと引き継ぎ作業が終わるまで待ってほしい。」と言われる事例は多いです。
「すぐに転職先が見つかるとは限らない」
「転職先が決まっていないのならここに留まってほしい。転職先を探すことがどれだけ難しいのかわかっているのか。」というようなことを言われる時もあります。
「待遇を改善するから留まってほしい」
「給与を見直し、福利厚生についてももっと優遇するので思い留まってほしい。」ということを言われる場合もあります。会社の待遇が不満であるという理由だけならば、それを改善することによって、勤務を継続してほしいと会社は願っているからです。
その他にも「家庭の事情を考慮して、働きやすい条件を提供するから。」「引っ越し先からの交通費を全額支給し、勤務時間も考慮するから。」「産前産後の休暇も規定より多く取れるようにするから。」などという引き止め事例があります。
3. 産業保健師の退職時の引き止め対策
産業保健師が退職を申し出ると引き止められることがありますが、その際に引き止められないようにする対策があります。
家庭の事情を理由にやめる
まず、退職の理由として、結婚・出産・育児・介護などの家庭の事情で続けられなくなったと言えば、普通は会社側も他の選択肢を提供することが出来ません。
もちろん産休や育児休暇、介護支援などの改善案を提供されることもありますが、それでも無理と伝えれば、会社はそれ以上引き止められません。
先に転職先を決めておく
転職先が決まったからという理由も引き止めに合いにくい理由です。転職先の出勤日が決まっていれば、それ以上延長して働くということも依頼されにくくなります。
引き止めの理由に多いのが、「産業保健師の転職先を探すことは難しいからここに留まって欲しい。」ということですが、転職先が決まっていれば、そのような引き止めにも会いません。
体調不良という理由を持ち出す
体調不良という理由も引き止めに合いにくい理由となります。
人間関係や社内の派閥問題などというメンタル面での問題を持ち出すと「もう少し我慢してほしい。時間がたてば解決する。」などと言われる場合もありますが、体調不良で療養が必要という理由ならば、会社側も強く引き止めることは出来ません。
スキルアップのために転職を志す
スキルアップのために転職したいという理由も、現在の会社の仕事内容では実現出来ないということで、引き止めに合いにくい理由となります。
ポイント!
いずれにしても本当に退職すると決めた際には、どのような理由をもって引き止められても辞めたいという意思表示を明確にしなければなりません。
その意思表示の強さは会社側にも伝わるものなので、会社も諦めて次の策を考えるということになります。
<この記事が保健師の方のお役に立てたらシェアお願いします。>