保健師が警察署で働くと様々なメリットを得ることが出来ます。ですが、メリットがあればもちろんそれなりのデメリットもあります。このページでは、警察署への転職を考えている保健師へ向けて、保健師が警察署に転職する際に心得ておくべきポイントを紹介していきます。
それぞれのポイントをしっかりと押さえて、よりよい転職活動に臨みましょう。
1. 保健師が警察署に転職する注意点
保健師が警察署に転職する際には、警察署で働くと、自身が大きな精神的ストレスにさらされる可能性もあるということをよく知っておかなければなりません。
健康管理やメンタルケアが特殊で難しい
企業などで働く社員の健康管理やメンタルケアを行う産業保健師の場合は、社員の仕事上のストレスも一般的なものであるし、社員が犯人を追いかけて全力疾走するというようなこともないので、健康管理がそれほど難しいということはありませんが、警察署の職員の健康管理やメンタルケアは特殊なので、大変難しいものとなり得ます。
より高度なスキルが求められる
警察署の職員は、一般人は目にしない犯行現場を目撃することもありますし、場合によっては犯人を傷付けたりする必要もあるので、精神的なストレスやトラウマが大変大きいことがあります。それをケア出来るほどのスキルを保健師自身が持っていなければなりませんので、人格もかなり成熟していることが求められます。生半可な気持ちで警察署の保健師に応募すると、その内情のタフさに驚かされることがあります。
警察職員の職務内容をよく理解して、そのような特殊な業務を行う人々の健康管理とメンタルケアを自分が行うことが出来るのか、よく判断する必要があります。
一生の仕事となる可能性が高い
警察署の保健師は待遇は大変良いので、給与や福利厚生などの条件だけで選択する人も多くいます。しかし、警察署は倒産することはなく、一度勤めれば一生勤めることになる可能性が強いので、一生の仕事としてその仕事が本当に自分に合っているのかどうか熟考する必要があります。
2. 保健師が警察署で働くメリット
保健師が警察署で働くメリットには以下のものが挙げられます。
福利厚生が良く収入が安定している
保健師が警察署で働くメリットに、福利厚生が良く、長期に渡って安定した収入が得られるということがあります。平均月給は190,000万円前後と比較的低い方ですが、年に2回支給される月給4カ月分のボーナスや各種手当や福利厚生が大変充実しています。
主な各種手当
- 住居手当
- 通勤手当
- 時間外勤務手当
- 扶養手当
- 期末・勤勉手当
また、学歴や職歴によって、一定の基準で算出された金額も支給されます。福利厚生も大変充実しており、医療制度や資金貸付制度、各種保険制度、レジャー施設等の優待利用、各種祝金の支給などがあります。
それに加えて、警察署は景気に左右されないので、長期的に安定した収入を得られるというメリットがあります。
勤務時間と休日が安定している
警察署で保健師として働くメリットとして、定時で出勤退社出来、安定して休日も取れるということがあります。警察署内で働くので、仕事の対象となるのは警察職員になりますから基本的に残業はなく、何か特別な事情がない限りは定時で帰宅出来ます。
安全な場所で働ける
警察署の保健師として働くメリットには、非常に安全な場所で働けるということもあります。大規模なテロでもない限り、警察署は社会において絶対的な権力を持つ機関なので、社会の中で最も安全な場所だと言えます。犯罪を取り締まる立場にある機関なので、その中で危険な事件が起こるということはまずありません。
役所などで働く場合は、外から訪問した人が逆上して声を荒げるなどという場合もありますが、警察署ではそのような心配もありません。安全で健全な環境で仕事が出来るということは、大きなメリットです。
3. 保健師が警察署で働くデメリット
保健師が刑務所で働くデメリットには以下のものが挙げられます。
健康管理の責任が重い
保健師が警察署で働くデメリットには、対象となる警察職員への健康管理の責任が大変重いということが挙げられます。
警察職員は業務の中で、犯人を追いかけたり、犯人と取っ組み合ったり、犯人を取り押さえたり、時には銃撃戦となるようなこともありますから、職員の体調不良が業務に大きな影響を与えます。職員の健康管理がきちんと行われていないと、間接的に社会に与える被害も大変大きいものとなってしまいます。
警察署で働く保健師は、職員の激務対策を行うことから普段の健康管理、そして業務を行えるだけの体力維持などに大きな責任を負っています。この責任を重過ぎると感じると、保健師にとって非常に大きな負担となってしまいます。
精神的な負担が大きすぎる
様々な事件に関与する警察職員は、普段から強いストレスにさらされています。神経をすり減らすような緊張感を持って仕事をし、ほんの小さな過ちが命取りになることもある立場にある職員のメンタルケアを行うことは、大変難しいことです。保健師は、特殊な精神状態にある職員を相手にするので、当然予想も出来ないほどのストレスに自身がさらされることもあります。
殺人事件などで無残な状況を目の当たりにした職員のトラウマを癒やす必要もありますし、自分のせいで人命救助が出来なかったと感じている職員や、犯人を殺さなければならなかった職員の大きな心の傷を癒やすという任務も、保健師は果たさなければなりません。
このようなことは、保健師が仕事を終えた帰宅後も、ずっと頭の中から消え去らない問題となることもあります。警察署で働く保健師は、かなり精神的な負担も大きい場合があるというデメリットがあります。
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