産業保健師の志望動機では、「その企業を選んだ理由ではなく、なぜ、産業保健をやりたいのか」を明確にする必要があります。
間違っても、「夜勤がなくカレンダー通りで働けるため」「福利厚生の整った大企業で働けるため」といった、産業保健師の仕事とは直接関係のない事柄を挙げるのは避けてください。
なぜなら、こういった志望動機では、「産業保健について理解がない看護師」と判断され、面接官にあまり良い印象を持ってもらえない事が考えられるからです。
以下に、産業保健師の志望動機の例文を5つご紹介していきますので、参考にしてみてください。
1.産業保健師未経験の場合の志望動機例文
産業保健師未経験の看護師の方が志望動機を考える時はまず、
- 産業保健師の役割
- 産業保健師の業務内容
- 企業で働くということ(簡単なビジネスマナーについて)
を理解しておく必要があります。
その上で、予防医療や健康教育に関わっていきたいということをアピールできる志望動機を作っていきましょう。
また、上記の3点について理解するためには、以下の記事がオススメです。
併せてチェックしてみましょう。
産業保健師の志望動機例文(1)
そして、そういった患者さん達の社会生活を支えるのには、職場でのサポートがいかに重要であるのかを思い知らされ、「産業保健」の分野に興味を持つようになりました。
今後は、貴社の「産業保健師」として、社員の健康サポートに尽力していきたいと考えております。
産業保健師の志望動機例文(2)
しかし、どんなに私が熱心に患者指導を行っても、自宅退院してしばらく経つと、入院していた頃より症状が悪化して、再入院する患者が少なくありませんでした。
そうした患者と関わっていく中で、私は「生活習慣病にならないための教育を、もっと社会全体で徹底していく必要性があるのでは」と考えるようになり、産業保健師への転職を決意致しました。
2.産業保健師経験がある場合の志望動機例文
産業保健師の経験がある場合は「これまで産業保健師としてどのような実績を出してきたのか」を簡潔に伝え、即戦力として役立てる存在であることをアピールするようにしましょう。
また、当然のことですが、以前働いていた企業を悪く言うようなことは絶対に避けてください。
産業保健師の志望動機例文(3)
そしてそこで関わった社員の中には、自分の健康に関心がない方や、健康診断結果に異常があっても放置している方が大勢いました。
私は、そうした社員1人1人に対し、健診結果や健康状態を分かりやすく伝えることに時間を費やし、まずは彼らから産業保健師として信頼してもらえる存在になることを目指しました。
そうしているうちに、私の指導に耳を傾けてくれる社員が増え、行動変容を起こすことに成功した事例が多くあります。
こうした前職での産業保健師としての経験を活かし、貴社の社員の健康管理に貢献していきたいと考えております。
産業保健師の志望動機例文(4)
特定保健指導では、個々の対象者に合わせた食事指導や運動指導を行う事で一定の効果を得られ、それが産業保健師としての「やりがい」につながっていました。
こうした経験を活かし、貴社でも特定保健指導に力をいれた産業保健を実施し、病気になる社員を1人でも減らしていけるようサポートしていきたいです。
産業保健師の志望動機例文(5)
結果、メンタルの問題で悩んでいる社員本人からはもちろん、うつ病の部下をもつ上司からの相談も多く寄せられるようになり、職場環境の調整に積極的に携わることが出来ました。
こうした前職での経験を活かし、産業保健師として貴社の社員の方々の心身の健康をサポートさせていただきたいと考えております。
まとめ
産業保健師の場合、面接の場においても「その企業を志望した動機」については聞かれないことが多いです。
そのため、産業保健師の志望動機は、「なぜその企業を選んだのか」について述べるのではなく、「どうして産業保健師になりたいのか」「産業保健師として何をやっていきたいのか」を積極的にアピールすることが大切です。
しかし、だからといって、全くどんな企業かを知らないで産業保健師の面接に挑むのは失礼ですから、求人案件に出ている最低限の企業情報は頭に入れておきましょう。
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