産業保健師の求人をインターネットで探してみると、その8割は募集している雇用形態が「派遣社員」となっていることが分かります。つまり、産業保健師の場合は最初から正社員として働くケースはあまりないのです。そして、意外に思われるかもしれませんが、まずは派遣社員として働くことが、正社員になる一番の近道なのです。その理由や、実際に派遣社員として働くことになった際に、確実に正社員の座をモノにするポイントについてお伝えしていきます。
1.産業保健師の雇用形態の特徴について
看護師や行政保健師・学校保健師であれば、正社員の求人を見つけることに苦労はしないですが、産業保健師の場合はそうもいきません。最初にも述べた通り、そのほとんどは派遣社員の求人です。ただし、だからといって正社員になることが必ずしも難しいというわけではないのです。そこには、以下の理由があります。
- 産業保健師は「派遣→正社員」のルートが王道
- 最初の半年~1年は互いの見定め期間
つまり、多くの場合は最初の半年~1年間に派遣社員として働き、個人と企業の間で互いに同意がとれれば正社員として働くことができるのです。
産業保健師は派遣から正社員になるのが一般的
正社員であればボーナスも支給され手厚い福利厚生も受けることもできますが、産業保健師の場合はただでさえ掲載されている求人数が少ないため、最初から正社員で働くことに拘りすぎると見す見すチャンスを逃してしまうことになります。産業保健師は派遣から正社員になるのが一般的ですから、まずはどんな形態にせよ産業保健師として働く土俵に立つことが必要なのです。
求人を見つけたらすぐに応募するスタンスで!
産業保健師の土俵に立つためには、企業の業種問わず、今後正社員で働ける求人情報を見つけたらすぐに応募するスタンスでいましょう。
派遣でも月収単位では正社員にひけを取らない
産業保健師は他の看護職よりも時給が高く設定されているケースが多く、平均時給は1800円~2000円です。中には2500円に設定されているところもあります。そのため、最初の1年はボーナスが支給されなかったとしても、生活に大きな支障をきたすことはないでしょう。
2.産業保健師の正社員求人は看護師転職サイトで探そう
正社員として産業保健師になりたいと考える場合は必ず看護師転職サイトを利用しましょう。なぜなら、転職サイトには自力で探すことは難しい産業保健師の求人が多数掲載されている他、今後の雇用形態についても正確に把握することができるからです。
転職サイトの中には産業保健師に特化したものは数少ないですが、看護師転職サイトの中には産業保健師の求人情報が多数あるサイトもあります。なお、転職サイトは多数ありますので、どの転職サイトを利用するべきか悩んだら当サイトのランキングを参考にしてみてください。
最新の求人情報にいち早く応募できる
正社員にせよ派遣社員にせよ、とにかく産業保健師の求人情報は数に限りがあります。そのため、良さそうな求人が見つかったらすぐに応募した方がいいのは先に述べた通りであり、そのためには転職サイトが使えるのです。なぜなら、転職サイトに登録すれば、専任のコンサルタントが最新の求人情報をいち早くあなたの元へメールや電話で伝えてくれるからです。
見定め期間や雇用形態の具体的な情報を把握できる
正社員になりたい産業保健師にとって一番気になるのは、派遣社員としての見定め期間など具体的な雇用形態についてですよね。それによって、今後のプランも変わってきますので、やはり事前にこれらの情報を把握しておくことは大切です。
求人情報を見るだけでは分からない
具体的な雇用形態の情報は求人情報を見るだけでは分かりませんが、転職サイトを経由すれば情報を得ることができます。企業の経営状態によっては「正社員の産業保健師は雇わない」というところもありますので注意しましょう。
オススメの転職サイトは?
転職サイトの質は、求人情報と専任のコンサルタントの対応力にかかっています。その両方を兼ね備えているのが、転職サイト「マイナビ看護師」です。もし、サイト選びに迷っているのであれば、一度登録しコンサルタントと面談をしてみてください。次の展開が拓けるきっかけにもなるはずです。
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3.産業保健師が派遣社員から正社員になるポイント
めでたく産業保健師になれたとしても、ただ何となく仕事をしているだけでは正社員の道は拓けないかもしれません。なぜなら、「見定め期間」というのは企業側からすれば「評価期間」でもあるからです。
おそらく、よっぽど問題がなければ正規契約に進めるところも多いとは思いますが、あなたが見定め期間に頑張って働き、上司の評価を得ておくことは正社員になれる以外にも様々メリットがあるはずです。
働きながらのスキルアップを怠らないこと
産業保健師として、頼まれた仕事を一つ一つ丁寧に取り組む姿勢があることは大前提です。その上で、確実に正社員の座につくためには、働きながらスキルアップできるよう自己研磨に励みましょう。産業保健師のスキルアップについては以下記事を参考にしてみてください。
【産業保健師のスキルアップに役立つ記事】
このように前向きに仕事に取り組む姿勢は「見てる人は見てる」ため、もし正社員になれなかったとしても、次の展開に繋げられるはずですよ。
職場が合わないと感じても1年は続けてみること
見定め期間の終了を待たずして「職場が合わない」と感じたとしても、産業保健師の仕事自体に嫌気がさしていないようであれば、最低でも1年は同じ職場で働いておくことをオススメします。なぜなら、産業保健師の業界は経験者が優遇される傾向にあるからです。
「経験者」になっておけば転職は有利に運べる
最低でも1年続けておけば、あなたは「経験者」としてみなされ、転職を有利に運ぶことができます。そして場合によっては直接雇用してもらえたり、見定め期間を短縮してもらい、いち早く正社員になることもできるかもしれません。
まとめ
産業保健師として正社員になりたいと考えるのであれば、とにかく派遣社員としてでもいち早く産業保健師の土台に立つようにしてください。もしあなたが保健師未経験者であればそれは尚更のことです。繰り返しになりますが、産業保健師の場合は「派遣→正社員」が王道のルートだからです(事前に確認は必要です)。
また、産業保健師は経験者が優遇される業界であるため、最悪その企業で正社員になれなかったとしても次の転職先でそれまでの経験が活きて、いち早く正社員になれる可能性もあります。
ただし、もし働く企業にこだわりがある場合は、その企業への応募へ一点集中させて転職活動を行った方がいい場合もありますので、その点については転職サイトのコンサルタントによくよく相談をしてみてくださいね。
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2件のフィードバック
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[…] 公務員の行政保健師よりも企業に務める産業保健師の方が高収入だと思っている人も多いとは思いますが、実際はそうとも限りません。なぜなら産業保健師は「派遣社員」として働くケースが多いからです(この辺についての詳細は「正社員の産業保健師になるには?まずは派遣社員から始めよう」の記事をご参照ください)。 […]