このページでは銀行への転職を考えている保健師に向けて、注意したいポイントを紹介しています。
それぞれのポイントを押さえ転職活動に臨みましょう。
1.銀行での保健師の仕事内容
銀行での保健師の仕事内容は、行員の健康管理です。
大手の都市銀行などでは、全国の本支店や関連会社の行員・社員の健康管理を統括するセンターを組合において一元管理しているところも少なくありません。
健康診断の手配やその結果に基づいたアドバイス
保健師は健康診断の手配などを行うほか、その結果に基づいたアドバイスなどを行員に対して行うことで、行員が病気になっても早期発見、早期治療ができるようにサポートしています。
また、行員の健康意識を喚起するための資料の作成などを行う場合もあります。
行員のメンタルケア
その他、行員の精神的なサポートを行うのも保健師の重要な役割です。
近年、仕事のストレスなどが原因でうつ病を発症する人が増えていますが、多額のお金を扱い、ノルマがあることも珍しくない銀行でも、仕事によるストレスで精神的に不安定になる人は多くいます。
深刻な疾患になる前に、保健師に相談してサポートを受けることで、悪化が防げたり回復することもありますから、メンタルケアにおける保健師の役割は重要です。
ポイント!
銀行としても、行員のメンタルケアに気を配るところが増えており、保健師の設置を積極的に進めるところも多くなっています。
年配の行員も多くメンタルのケアは簡単なことではありませんが、とても重要な仕事のひとつです。
2.保健師が銀行に転職する注意点
保健師の中には銀行で働きたいという人もいるかもしれません。
しかし、すべての銀行で保健師を採用しているわけではないので、転職活動の際には注意が必要です。
都心部のみでの採用が一般的
保健師を採用しているのは、大半が大手の銀行になります。
また、大手の銀行と言っても支店に保健師を配置しているのではなく、その銀行の健康組合が保健師を雇用して、そこから支店の社員の健康管理を行なっています。
そのため、求人を出すのは各支店ではなく健康組合ということになり、組合本部のある都心部のみでの採用というのが一般的です。
ポイント!
地方銀行の中にも健康組合が保健師を採用しているケースはありますが、都市銀行に比べるとどうしても規模が小さいので採用人数も少なくなります。
コミュニケーション能力が求められる
転職する際の注意点としては、健康組合での勤務が大半ということで、実際に健康管理をする相手との距離が離れている状態での仕事だという点が挙げられます。
そのためほとんどが面識のない相手とのやり取りになりますし、中には健康診断を受けてくれなかったり、その結果のアドバイスに耳を貸してくれないケースもあります。
つまり、銀行勤務の保健師にはコミュニケーションスキルも求められるのです。
また、事務作業も多くなりますのでパソコンは使えた方が良いでしょう。
3.保健師が銀行で働くメリット
保健師が銀行に転職した場合、いったいどのようなメリットがあるのでしょうか。
平日出勤のみで、夜勤がない
保健師が銀行で働く場合のメリットには、比較的給料が高いことと残業や夜勤がないということが挙げられます。
たとえば、看護師として病院で働く場合はどうしても夜勤や残業がありますし、平日日勤のみの勤務ではかなり給料がダウンしてしまいます。
しかし、銀行の場合は土日や夜間は当然仕事がありませんから、保健師もそれに準じた勤務時間になります。
銀行によって金額は違うもののそれでも十分な金額を設定している銀行が多いため、保健師としては給与面でのメリットを感じやすいでしょう。
採用時や若い時は夜勤のある病院勤務の看護師のほうが高給かもしれませんが、長く働けば昇給もするため、生涯賃金で比べると銀行で働いたほうが高くなっていることもよくあります。
福利厚生が充実している
さらに、保健師を採用しているのが大手の銀行が多いということもあって、福利厚生が充実していることが多いです。
各種手当の他、施設の優待や保養所の利用など、大手ならではの福利厚生がある銀行も多く、また、産休や育児手当など女性が働きやすい制度を採り入れているところも多くあります。
女性が大半を占める保健師にとって魅力的な職場だと言えるでしょう。
もちろん採用時の競争率は高くなりますが、それでもチャレンジする価値は十分あります。
4.保健師が銀行で働くデメリット
保健師が銀行に転職した場合のデメリットとは?
採用難易度が高い
保健師が銀行で働くデメリットには、採用難易度が高いということが挙げられます。
銀行が必要とする保健師の数は決して多くはありませんし、離職率も低い仕事ですから、求人が出ること自体があまりありません。
その一方で、夜勤や残業、休日出勤の必要のない銀行は多くの保健師にとって好条件の職場であり、働きたいと思っている人がたくさんいることもあって応募者が殺到する状態です。
そのため、採用されるためにはまず転職求人サイトなどに登録して募集の情報が得やすい状態をつくり、非公開求人なども積極的にチェックするようにしましょう。
高いコミュニケーション能力が求められる
採用されてしまえば、仕事自体はそれほどハードではありませんが、ストレスの多い銀行員の中には精神的なケアが必要になる人もいますので、その点は常に注意しておく必要があります。
ストレスで体調を崩す人もいますので、普段からの健康管理がとても大切になります。
とはいえ、日々患者さんが治っていく姿を目の当たりにできる病院の看護師や、健康相談に来る人に指導して感謝される保健所の保健師などに比べると、自分では健康だと思っている人に働きかけなければならないことも多く、その点は難しい仕事です。
また、高いコミュニケーション能力が求められます。
5.保健師が銀行での募集求人を探す方法
保健師が銀行での募集求人を探す方法としては、転職求人サイトへの登録が便利でお勧めです。
看護師だけでなく保健師の求人も多数扱っていますし、登録することで担当コンサルタントが個人的なサポートを継続的に行なってくれるので、めったに出ない募集を探す場合などは特に役に立ちます。
あるかないかわからない求人を毎週自分で探すよりも、プロにお願いしておいて、条件合うものがあれば連絡が入るようにしておくことで効率よく探すことができます。
転職求人サイトに登録して非公開求人をチェック
また、人気の高い銀行の保健師求人は非公開で行われることも多く、そうなると転職求人サイトに登録して非公開求人をチェックできる環境にないと、応募すらできないということになってしまいます。
<この記事が保健師の方のお役に立てたらシェアお願いします。>